
高齢者の熱中症予防
「暑くない、大丈夫」は危険サイン? 高齢者の熱中症にご注意を!
ご家族に知ってほしい熱中症の話
はじめに
暑さが本格的になる季節になりました。
私たち訪問リハビリでも、ご自宅で生活される高齢者の方にとって「熱中症」が大きなリスクになる時期です。
今回は、当クリニックをご利用いただいている高齢者の方々と、日々サポートをしてくださっているご家族の皆さまへ向けて、“気づかれにくい熱中症”の予防ポイントをお伝えします。
「暑くない、大丈夫」は熱中症のサインかも?
高齢になると、次のような身体機能の変化が起こります
・暑さ、喉の渇きに対する感覚が鈍くなる
・発汗量や体温調節機能が低下
・持病やお薬の影響で脱水になりやすい
そのため、「暑くない」「喉が渇いていない」=本当に大丈夫とは限りません。
実際に、訪問時にも「今日は涼しいからエアコンはつけてないよ」という方がいらっしゃいますが、室温を測ると28℃を超えていることも少なくありません。
こんなときは要注意!
次のような言葉や行動が見られたら、熱中症の予備軍かもしれません
・「暑くない」と言ってエアコンを使わない
・水分を1日コップ2杯程度しか摂っていない
・午後になるとボーッとしている、ウトウトする
・食欲がない、だるそうにしている
高齢者の熱中症は気づかれにくい・急に悪化しやすいのが特徴です。
ご家族ができる“3つの予防ポイント”
①エアコンの使用は「早め・適温(25〜28℃)」が基本
→日中でも我慢せず、暑くなる前に使用しましょう
②こまめな水分補給を促す
→お茶・水だけでなく、経口補水液や味噌汁なども活用を
③午前・午後の体調や反応をよく観察する
→眠そう・口数が少ない・食欲がないなどは注意サインです
私たち訪問スタッフも一緒に見守っています
訪問リハビリでは、運動だけでなく、日常生活の安全や健康状態も一緒にチェックしています。
「エアコンの使い方が分からない」「水分を嫌がる」など、ちょっとした生活の困りごとも、ぜひご相談ください。
スタッフ全員で、お一人おひとりの暮らしを安全に、快適に続けられるようサポートしています。
最後に
「暑くない、大丈夫」と言うご本人こそ、熱中症のリスクが高いかもしれません。
この夏も、ご本人・ご家族・医療スタッフが一緒になって見守ることで、大切な命と健康を守っていきましょう。
何か気になることがありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
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